【ドイツ生活】外国人だからバカにされているのかなぁ、と痛感させられた出来事3つ
在独約13年。長い様で短い様で…
どれだけ長くドイツに滞在しても、『外国人』としてドイツで一生(離婚や死別しなければ 笑)生活していく事の事実は変わりません。外国生活が長い人の中には、日本の国籍を捨てて、滞在先の国の国籍を取得する方もいます。日本国籍を保持しながらも、その土地に馴染み、違和感なく過ごしている方もいると思います。
けれども私は、どこか心の中でいつも「外国人だよなぁ。」とか、「日本語だったらもっときちんと話せるのになぁ。」とか、「ドイツ語を話しているから幼く、また教養がない様にも見られていそうだなぁ。」とか、色々と外国に住んでいるからこそ感じるネガティブな思いを抱えてしまっています。
そんな私に、最近「私が外国人、特に東洋人だからそんな態度なんでしょ?」と、外国人である事を痛感させられる出来事が立て続けに起こりました。今回は、そんなエピソードを少し語ってみたいと思います。
薬局で
以前、長男君が蜂に刺されて救急病院で診察をしてもらった時、口内専用の炎症を抑えるクリームを処方してもらいました。処方箋を持って薬局に行った時の出来事。
ドイツでは、子供の診察代(有料のものもあり)や薬代は保険が適応されて無料です。薬局で処方箋を出すと、普段ならチャチャっと確認して処方された薬を出してきてくれます。でも、この時は店員の人がなんやかんや文句を言いながらレジで確認。そして、
「子供用は無料だから処方箋は黄色の紙なのに、どうして緑色なの?」
「しかも、この薬を持って小児科にまた来いと言われたの?」
「この薬は、本来なら小児科の先生が使う薬よ…」
云々、ぶつくさと文句さながら私に質問してきました。よく事情が分からなかった私は、質問される度に
「Ja!? (は~)」
「Ja!? (は~)」
「Ja~⁉︎ (は~⁉︎)」
などと適当に返事をしていました。すると、店員さんが一言。
「あんた、Ja, Ja言ってるけど、分かってるか分かってないか分からないわよ!」
と。まーここまでは私の態度が悪かったのかと、一歩引き下がって良しとしましょう。しかし、彼女は続けて、
「あんた、ドイツ語を話すドイツ人と結婚してんの?」
と言ってきたのです。
いや~、そんなプライベートな質問、しかもこんな状況でこの質問をする店員さん。私はびっくりしながらも、「ドイツ人と結婚してますよ。」と答え、「お金を払わなければいけないのなら払うから、いくらか教えて下さい。」と言い、処方された薬を購入して(高価なものでなかったので)薬局を去りました。
その瞬間もびっくりした薬局の店員さんの態度。対応してもらう前から、なんかイライラしてそうな雰囲気だったんですが、後から思い出すと「なにその質問?」と、ちょっといやめちゃくちゃ腹が立ってきたのです。
私の話すドイツ語は、在独歴13年にしては拙いドイツ語かもしれません。けれども、お客さんにそんな質問する?と、「これって外国人だからバカにされているのかなぁ。」と思った瞬間でした。
デパート(Kaufhof)で
長男君が初めての2泊3日の修学旅行に出かけるということで、デパートにスーツケースを買いに行きました。鍵が大好きな長男君。ダイヤルロック式の鍵がついている機内持ち込み用スーツケースを購入することになりました。
もちろん「000」に初期設定されていた暗証番号は変更し、いざ修学旅行に出発。嬉しそうにスーツケースを持って出かけて行きました。しかし、修学旅行に同伴していたお母さん(ボランティアで3名のお母さんが同伴してくれました。)からなんと「鍵が開かない…」「暗証番号教えて。」とSNSが届くではありませんか。
「長男君に限って暗証番号を忘れるわけないよな〜。」と思いながら、暗証番号を伝えたのですが、またしても「やっぱり開かない…」という連絡。家でも何度か設定した暗証番号で試していたんですが、確かに開けにくいという印象はあったんです。旦那さんにも口頭で説明してもらったんですが、結局開かないという事で、ペンチで無理矢理開けてもらうことになりました。
そのスーツケースを交換もしくは無料修理に出そうと、デパートに持っていった時のこと。店員さんがすっごく横柄な態度で、チャチャっと見て、「あんたの責任。鍵は壊れてないから、交換も修理も無理!!!」と言ってきたのです。
この時も初めはびっくりして「Ja⁉︎(は!?)」という感じで対応していたんですが、何度も偉そうに「交換なんて無理無理無理!」って言うので、「どういうこと?よく分からないんですが!?」「なんで、私たちの責任なの?」と言い返しました。
すると、「ほら000でしょ。開かないでしょ?」と。「いや、使う前にもちろん暗証番号変えましたが?」と。変更した暗証番号を伝えると、カチャカチャカチャと開けてみようとするけど開かない。やっときちんと確認しようと思ったのか、後ろの方へもっていきました。
確認後、
「ゲホゲホゲホ。ちょっと風邪をひいていてあまり近づかない方が良いんだけど、声もあまりでないんだけど…」
なんて言いながら近づいてきて、
「鍵が壊れていました。返金もしくは交換致します。」
と、体を縮こませ、すっごく丁寧に申し訳なさそうに言ってきたのです。さっきの偉そうな態度は何だったんだよ~!!と。ドイツ人に対してもこんな横柄な態度をとるものなのか、はたまた外国人の小柄な女性だったからそんな態度に出たのか…「やっぱり外国人だからバカにされているのかなぁ。」と思った瞬間でした。
歯医者で
先日、長男君と娘ちゃんの歯科検診で歯医者さんに出かけました。色々と書類にサインをしなければいけなかった私。その際、まずは長男君の保険カードを催促されたので、受付の女性に渡しました。その後、娘ちゃんの保険カードも催促されたので、もちろんすぐに渡しました。
娘ちゃんのカードは使用後、すぐに私の隣に返却されたことに気づいたんですが、「長男君のは返却されないな。」と思いながら、書類に目を通していた私。書類にサインをし終わって、保険カードを財布になおそうとすると、やっぱり長男君のカードが見当たらない。
受付の女性に「長男君のカードがないんですが?」と丁寧に尋ねました。そしたら、受付の女性は「ここに置いたわよ。」と、またもや偉そうな物の言い方をしてくるではありませんか。そして、
私:「いや、でもないんですけども?」
受付嬢:「ここに置いたわよ。」
私:「でもないでしょ? 娘ちゃんのカードを置いたのは気づいたけど、長男君のカードは置いてなかったですよね?」
受付嬢:「ここに置・き・ま・し・た!」
私:「でも、ないんですけど?」
受付嬢:(PC周辺も確認しながら)「ここにもないでしょ?私は、そこに置いたのよ。」
私:(念の為、財布やカバンの中も確認しながら)「ここに置いたのは見てませんが?」
と言うようなやりとりが続き、ついに受付の女性は、
「だから、私にどうしろって言うのよ(Was soll ich machen?????)⁉️⁉️⁉️💢💢💢」と言ってきたのですよ。それも↓のジェスチャー付き。
私も引き下がらず「いやいや、ないものはないんですよ。」と言うと、また「だ・か・ら、私にどうしろって言うの⁉️⁉️⁉️」と何度も繰り返すので、私も負けずに、「じゃぁ、私にどうしろって言うの?」と言い返してしまいました(笑)
結局見つからず、診察を先に済ませることになりました。受付の女性は、診察中に探していたらしく、なんと彼女側の机の上に落ちていたらしんですよぉぉぉ!そこで、「すみませんでした。」の一言があると思うのは大間違い。「ここにありました。はい。」とあっさり、彼女には何も非がなかったかのようにカードを返却してくるので、また腹が立ってしまいました。
薬局やデパートでの出来事が立て続けに起こっていた矢先の出来事だったので、半ドイツ人化してしまった私は、「さっきのあなたの態度は横柄すぎるでしょ。偉そうな態度を取るにもほどが過ぎるよ💢💢💢」と言い負かしてしまいました。すると、「そんなつもりはなかったんですが… その様な印象を持たせてしまったのならすみません。」みたいな事を言ってましたが。
こんな態度を取ったのも私が外国人だからなのか、はたまたそういう性格の女性だからなのか。はたまたドイツだから許されるのか。いち患者に、受付の女性がそういう態度を取るのはいかがなものかと、「外国人だからバカにされているのかなぁ。」と思った瞬間でした。
まとめ
ドイツは日本とは違い、意見を言わなければバカにされる社会です。なので、小学校から手を挙げて意見を言うことを求められ、評価に繋がります。いくらテストの点数がよくても、手を挙げて意見を言わなければ、評価が下がるのです。それほど、自分の意見をしっかり持って主張できる、反論できることが求められています。
そんな社会で、外国人として生きていくには、それなりにドイツ人化していくことが求められている様に思います。そうでなければ、バカにされてバカをみることになってしまいます。
今回は、「外国人だからバカにされているのかなぁ。」と実感した3つの出来事を通して、すぐには引き下がらずに、負けるもんか!とドイツ人と戦っているドイツ人化した自分自身にも気づきました(笑)
これからもっとドイツ人化していくであろう自分は制御しつつ、ドイツ人社会でも逞しく生きていけたらなぁ、と思うのです。
(日本人社会では、日本人の心を忘れず対応していますよ~。きっと(笑))
今日もストレスレスな1日になります様に☆