ドイツの「父の日」 は男同士で飲んで大騒ぎ!
「母親と父親に感謝する」為に設けられたのが、母の日と父の日。
日本では子供達がお父さんやお母さんにプレゼントをしたり、お花を贈ったりしますよね。ドイツでも母の日には日本と同じ様にお花を贈ったりします。
でも、ドイツの父の日は、日本の父の日とは日付も風習も全く異なるんです。
日本のお父さん方も、ドイツのお父さん達のように一年に一回の父の日を効果的に活用できたらなと思い、今日は「父の日」について書いてみたいと思います。
日本の父の日はいつ?
Lovely Pearl Naga, Awesome-Yellow-Rose, CC BY-SA 4.0
日本の父の日は、アメリカに起源をもつ「父の日」で6月の第3日曜日ですね。
2019年は6月16日です。
日本の父の日の由来
1909年にソノラ・ドッドという女性が、母の日が出来たことを知り、父親にも感謝する日を作るべきだと牧師協会へ嘆願することで始まりました。
ソノラは、6人兄弟の末っ子。
1861年に父親が南北戦争に召集され、母親が女手ひとつで育てるも、1865年の南北戦争終結後まもなくして他界。母親亡き後は、父親が1人で6人の子供を育て上げます。ソノラが、父親にも感謝の日を!と思うのも当然ですね。
でも、アメリカの国の記念日と制定されるには時間がかかりました。
父の日が世間的に知られる様になったのは、1916年に当時のウッドロー・ウィルソン大統領がソラノの住む町を訪れ、父の日を祝った事から始まります。この時、記念日に正式に制定しようと試みたものの、議会の反対で断念。
時を経て、1966年に当時のリンドン・ジョンソン大統領が6月の第3日曜日を父の日に定める大統領告示を発します。そして、1972年に当時のリチャード・ニクソン大統領により正式な祝日として制定されました。
「母の日」が1914年に祝日として制定されたことに比べると、「父の日」は結構最近制定されたんですね。
ドイツの父の日はいつ?
ドイツでは、キリスト教の祝日である「昇天祭」の日になります。
「昇天祭」の日にちは、イースターから40日後で5回目の日曜日が過ぎた木曜日。
2019年は5月30日です。
「昇天祭」って何?
復活したイエス・キリストが天に昇った事を祝う日。
イエス・キリストは、復活から40日後に栄光の神の座につくために天に昇って行ったとされています。
復活から昇天されるまでの40日間は、自分が生きていることを数多くの証拠をもって弟子たちに示し、彼らの前で神の国について話されたそうです。そしてその40日目に、オリーブ山と言われる山のふもとで、雲に覆われて弟子たちの前から見えなくなったとされています。
父の日が昇天祭って何故?
昇天祭は、中世紀に既に「父の日」とも呼ばれていたらしいです。
といっても、「イエスが父なる神のもとへ帰る」という宗教的な意味をこめて。
そして、昇天祭前後の日には豊作や収穫を願い、畑やブドウ畑を行進していたのです。
しかし、16世紀にはすでにこの行進が宗教的な意味を失い、飲んで大騒ぎをするものへと変わっていきました。そして、最終的にこの伝統は、森の中を飲みながら散歩を楽しみ、若者達にお酒やタバコといったいわゆる『男の世界』を教える為のものになったのです。
父の日には何をするの?
User: Bgabel at wikivoyage shared, DE-köln-bierbike, CC BY-SA 3.0
ドイツの父の日は、男同士で飲んで騒いで楽しむ「男の日」!
この日だけは羽目を外しても許される!?
ビールバイクといったカウンターのついた大型自転車に乗ってペダルを漕ぎながらビールを飲んだり、大量のビールをハンドカートに積んで森を散歩しながらビールを飲んだり。
行き着く先もやっぱり居酒屋。
そこでもまた飲み尽くす!
歌って、語って、飲んで大騒ぎする日がドイツの「父の日」なのです。
父の日は事故が多発
飲んで騒いでの父の日は、事故発生数が1日の平均より3倍にもなるんだとか。
男同士の殴り合いや交通事故。羽目を外して良いとは言っても、事故を起こしては楽しかった1日が一瞬で残念な1日になってしまいますね。
父の日だけでなく、アルコールは楽しく節度を持って飲んで欲しいものですね。
私の旦那さんは、イベント的なことがあまり好きではないのか、父の日だからと言って泥酔で帰ってくる事はありません。友人が少ないっていうのが本当の理由かもしれませんが(笑)
日本でも父の日は母の日に比べると存在感が薄いですね。将来、ドイツの様に父の日とかこつけて、日頃のお仕事のストレス発散に友人同士でどんちゃん騒ぎができる日になると良いですね。
今日もストレスレスな1日になります様に☆