【バイリンガル育児】日本語補習校1年生。3つのハードルと通学維持する為の心がけ
土曜日に週一回、日本語補習校に通っている長男君。
通い始めて1年が経ち、4月からは晴れて2年生になります。1年よく頑張った!
ドイツの学校には半年早く入学したので、8月からもう3年生。時が経つのは早いですね。
日本語補習校での1年間を振り返り、通わせるの難しいなぁ、ハーフっ子にはハードだなぁと思ったハードルと、そんな中でも通ってもらうべく心がけた事について、今回は語ってみたいと思います。
日本語補習校1年生で感じるハードル3つ
日本語補習校での学習レベルは、ハーフっ子ではなく、いつかは日本に帰国するであろうインターナショナルや現地校に通う日本人の子供達を対象としたものとなっています。そして、もちろん日本で使用される国語の教科書を使って授業は進められます。なので、必然的に学習レベルは、日本の小・中学校と同じレベル。ハーフっ子にとっては、授業で先生が話す言葉を全て理解する事も恐らく難しく、かつ高いレベルを求められる補習校に通う事は、恐ろしく大変な事なのです。
出来れば入学前、夏休みまでにひらがな完了のハードル
幼稚園時代には文字に全く興味がなかった長男君。
ひらがな・カタカナだけでなく、アルファベットにも全く興味がありませんでした。なので、カルタを使ってひらがなを覚えさせようとしても、100均のひらがな帳等を使って覚えさせようとしても全く覚えてくれませんでした。とにかく文字に興味がないのです。あまりにも覚えられないから、大丈夫か?と心配になったくらい。
しかし、補習校入学より半年早く現地校へ入学したのが功を奏したのか、脳の成長が伴ってきたのか、少しずつひらがなにも興味を示し、なんとか補習校入学までには完璧ではなくともひらがなの読み書きができる様になりました。
補習校でも夏休みまでにひらがなの学習は終了します。なので、補習校入学までにはひらがなの読み書きができる事がポイントです。週一回の授業なので学習ペースはとても早く、事前にひらがなが出来ないと、初めの一歩で躓いてしまい、そこからついていけなくなる可能性もあります。
興味がなくとも、「ひらがなに触れる」ということもポイントです!ガミガミ言って覚えさせるのではなく、(当時の私はかなり必死になっていましたが…) ひらがなに触れさせていると、昨日まで全く覚えられなかったのに、いつの間に全部覚えたの?という瞬間がいきなりくると思います。長男君の場合は、この時期がちょうど入学前で子供の能力の開花、を感じる瞬間でした。
夏休み中にカタカナの読み書きを自学習のハードル
カタカナの読み書きをできる様になることが、夏休みの宿題のひとつでした。
長期休暇中に宿題がでないドイツの学校。メインはドイツの学校でかつ宿題がでないのに、なぜ補習校では宿題が出るの?なんでしないといけないの?と、子供とのバトルが始まります。ここでまずストレス。そして、普段触れないカタカナをお家で全て読み書きできるようにするのはかなり大変です。
おまけに、夏休み明けにはひらがな・カタカナの大テスト。合格点は80点。不合格者は合格するまで30分早く行って再テスト。なんとか一回の追試で合格してくれましたが、通常でもバタバタするのにさらに30分早く行かなければならないとなると、土曜日の午前中は戦場化。それが嫌だったので、どうにか合格して~と頼み込み頑張ってもらいました。
ちなみに夏休みにはカタカナだけではなく、読書や読書感想文、絵日記など他にも沢山宿題は出されます。正直、多過ぎです…
2学期からは毎週5〜6字覚えなければいけない漢字のハードル
小学校1年生で習う漢字の数は80字。
ドイツ(海外)に住んでいると、当然ひらがな・カタカナだけではなく、漢字には全く触れません。子供にとっては、目から入り形としてとらえる事の出来る漢字の方がひらがな・カタカナよりも頭に入りやすいとは聞くものの、1週間に5〜6個の漢字を覚えるのはとても難しいのです。そして毎週小テストが行われるのですが、取ってくる点数はひどいもの…。初めのうちは本人もショックを受けていたようですが(今も一応ショックらしい)、母の私は慣れてしまいました。
そして、冬休み明けにはまた大テスト。冬休みに2学期に習った漢字を総復習してテストに臨みます。合格点はもちろん80点。合格するまで30分早く行って再テスト。いや~、もう大変ですよ。
日本語補習校へ通学させたい!その為の親としての心がけ
日本語補習校に通うメリットは、母親以外の『生の日本語に触れられる』事だという思いから、
- 日本語補習校で出される宿題は出来る範囲で
- 毎週行われる漢字小テストの点数は気にしない
という事を心がけて、出来る限りガミガミ言わない様にしています。そして、子供がパンクしない様に、完璧を求めない様にしています。補習校にはゆる〜く通ってもらっている、という感じです。
通常週5日しか学校には通わなくて良いところを、週6日通わなければいけない。そこに大量の宿題と小テスト。さらにお友達が楽しんでいるであろう土曜日の午後のお勉強。(休憩挟んで14:00〜17:30の4時間授業。)ハーフっ子にとって補習校に通う事は、恐らくストレス以外の何事でも無いのです。
そんな子供の事情を理解しつつ、『日本語補習校へは通ってくれるだけで良い』と思う様に心がけています。
まとめ
子供には日本語も話せるようになってほしい。
子供とは母語である日本語で会話がしたい。
これって、日本語を母国語とする親のエゴでしょうか?
親の押し付けでしょうか?
そんな思いを巡らせながらも、私は日本語補習校には出来る限り長く通って欲しいと願っています。
ドイツにある日系企業に勤めているので、同僚にドイツ・日本のハーフの人が数名います。両言語完璧な同僚から、話せるけど読み書きはできない、ほとんど日本語ができない、とレベルは様々です。読み書きができない同僚は、「読み書きもできればなぁ…」と、呟いていました。また、同僚だけに限らず、色んな国とのハーフの人がドイツには沢山います。最近は、生粋のドイツ人の方が少ないんじゃないかと思うくらい… そして、ドイツ語のみ話すハーフっ子は、口を揃えて「残念…」「なぜ、親は話せるようにしてくれなかったのか…」と大人になった今嘆いています。
親のエゴと呼ばれても良い。
最愛の我が子とは、やっぱり母国語で会話がしたい。
そして、いつの日か、「あの頃は苦しかったけれど頑張って良かった!」と、子供自身が思う時がくる事を願ってやみません。
長かった春休みも終了し、明日から2年生。ひらがな・カタカナ・漢字、恐らく全てすっからかんになっているだろうけれど、今年も頑張って通ってね。
今日もストレスレスな一日になります様に☆
⬇︎こんな記事も書いています。