殿姫殿5人家族

ドイツで殿姫殿5人家族

ドイツで子育て・親育て

【バイリンガル育児】国際結婚でも難しいバイリンガル育児 !『1人1言語の原則』の大切さ

日本でもハーフっ子のメディアでの露出が、最近凄いですね。若い子なんてハーフだらけじゃない?っていうくらいに。日本に帰国する度にハーフっ子が増えていてビックリしています。

 

ところで、国際結婚なら誰でも子供をバイリンガルに育てられると思っていませんか?これ、めちゃくちゃ偏見です。

 

故義父さんにも、いつも言われていました。「○○(私)が、日本語で話していたら、バイリンガルになる。」と。そして、私はいつもめちゃくちゃ反論していました。「そんなに簡単じゃないのよ‼︎」と。

 

子供の性格にもよるし、親の方針にもよるし、国際結婚でのバイリンガル育児は結構頭を悩ませるんです。そこで、バイリンガル育児の本などを読んでいて出てくる言葉が、「1人1言語の原則」。今回は、この原則についてや我が家のバイリンガル育児について書いてみたいと思います。

 

『1人1言語の法則』の提唱者

1902年にフランス人の言語学者であるモーリス・グラモンが初めて提唱したようです。

 

『1人1言語の法則』って何?

  • 子供と会話をする時は、いつも必ず1つの言語で話す事。
  • 2つの言語を使い分ける事はしない事。

 

そうする事で、子供は家庭で話す言葉と社会で話す言葉を明確に区別する事ができて、容易に2言語を学ぶ事ができる、というもの。

 

「1人の人が必ず1言語を話す」ということから、『1人1言語の法則』と名付けられています。

 

例えば ー父親がドイツ人、母親が日本人の場合

父親はドイツ語で、母親は日本語、父親と母親の共通言語はドイツ語。

子供と会話する時は、父親はドイツ語のみ、母親は日本語のみで会話をします。

 

子供の言葉の発達には、父親がドイツ語で母親が日本語で話す事をブレなく一貫して突き通していれば、両親同士がどの言語で会話をするかは問題になりません。

 

この原則は、例えば問題が発生して子供が母親にドイツ語でしか説明できない時など守れない時もありますよね。そんな時は柔軟に対応する事が必要になってきますが、それでもどれだけ厳密にこの法則が守れるかが子供の言語発達にとってキーポイントになります。

 

問題点

家庭で母親だけと話す言語は日本語、幼稚園や学校ではドイツ語で話す場合、家庭で話す日本語が価値のないものになってくるという危険性があります。

 

なので、両親が信念を持ってこの原則を守り、この原則に従って子供と1言語で会話をし続ける事がとても大切です。

 

批判

言語の使い分けが、子供の心理的な負担になる可能性があり、それが、知的面、情緒面のマイナスに繋がる事もあると言われています。

 

また、父親と母親のどちらかが相手の言語を理解できない場合、家庭の不和の原因になる可能性も!?

 

『1人1言語の法則』を守るのは難しい!?

個人的には、第1言語が日本語、第2言語がドイツ語の母親の場合、第2言語のドイツ語能力がポイントになる様な気がします。第2言語の言語能力が高ければ高いほど、1言語で突き通す事の難易度が上がり、両方の言語を使って子供と会話しているケースが多いです。

 

これは、ドイツで国際結婚をしている日本人に限らずです。ドイツにはドイツ人同士の子供ってどのくらいいるの?っていうくらい、ハーフっ子も多いし、トルコ人もイタリア人もポーランド人etcも多いです。家庭では第1言語で話しているようですが、幼稚園や学校では周りの事も気にしてか、子供にもドイツ語で話しかけているケースがほとんどです。

 

なので、一貫して1言語で通すのはやはりとても難しいのだと思います。

 

我が家の場合

私は、家庭でもそとでもだれがいても日本語で話す事を一応徹底しています。

 

旦那さんは日本語が分かりません。幸い、『1人1言語の原則』の大切さを理解している様で、私が子供達と日本語で話す事は問題ないようです。

 

私は、ドイツ生活も14年にもなるというのに、残念ながらドイツ語に自信がありません。もちろん、日常生活はそれなりに支障なくできています。でも、テレビを見ていても、ラジオを聞いていても100%理解できる?って聞かれるとNO!と言わざるおえない状況です。そして、この「理解できない」事が当たり前になってきている事に危機感を感じています。話し始めると別テーマになってしまう 笑

 

どれだけ長くドイツに住んでいても、私はネイティブにはなれない。そして、ドイツ語を話していても、たくさんの間違いをしてしまう。そんなブロークンドイツ語を子供には身につけて欲しくない、という思いが強いから『1人1言語の法則』を徹底できているのかもしれません。

 

第2言語で子供に話しかけている人の中には、「自分の母国語を話せる様になっても、将来何の価値もないから話せる様になる必要もない。」というお母さんもいます。そんなお母さんも、ブロークンドイツ語を話していたりもします。確かに、言語によってはそう思うのも仕方がないのかもしれません。でもやっぱり私は、自分の感情も含めて支障なく全てを話せる母国語で、子供達と今も将来も会話をしたいと思うのです。なので、生まれた時から子供には日本語で話す事を徹底しています。

 

家庭内だけでなく、幼稚園や小学校でも、我が子に話す際は必ず日本語です。周りの人は理解ができないので、もしかしたら嫌だな〜と思っているかもしれません(笑)

 

どうやって?

子供が言葉を発するまでの1〜2年間は、もちろん日本語のみで話しかけています。

 

2歳前後で言葉を発する様になると、子供はドイツ語も日本語もどちらも話す様になります。日本語を話す私にも、ドイツ語の単語を使ったりと、初めは自分が話しやすい単語を自分で選んで話している様に思います。

 

この時に、必ずその単語を日本語で言い直しています。

例えば、食事中に

 

子供:「heiß (熱い)!」

 

と言ったら、

 

私:「熱い?」

 

って日本語で言い直すのです。

決して、そこで「はいはい、熱いのね。」と思って、直ぐにフーフーなんてしない。

また、絶対に「heiß?」ってドイツ語で復唱しない。それを徹底しています。

 

少し大きくなってきて2語文や3語文を話す様になった時に、ドイツ語混ざりで話しかけてきたら、そのドイツ語の日本語を教えてあげて、日本語で言い直してもらう様にしています。

 

それでも、やっぱり難しい!

幸い、長男君も娘ちゃんも今のところ、パパとはドイツ語、ママとは日本語と言葉を使い分けて話してくれています。でも、長男君を見ていると、年齢と共にドイツ語の方が断然上手になってきて、日本語での会話が少しずつ難しくなってきているなと感じます。もちろん、兄弟での言葉は、すっかりドイツ語です。

 

長男君が小学校に入ってからは特に、学校で起こった事を話してくれる時にめちゃくちゃドイツ語混ざりの日本語になっています。

 

「○○は、△△で、□□だったの。」(○△□はドイツ語。)

 

てな感じで、日本語になっていない!

 

日本語の単語が分からないというのもあると思うけど、その言葉は日本語でも分かるでしょ?っていう言葉もドイツ語になっています。日本語が面倒臭くなっているというのが否めない感じです。なので、一語一語日本語を教えて、もう一度日本語で話してもらう様にしてもらっています。でも、難しいドイツ語で話されると私がお手上げ状態になってしまうので、これから益々難しくなっていくんだろうな、と親として少し焦り始めています。

 

そして、もっと年齢が上がると、アイデンティティも強くなって、日本語を嫌がる様になるかもしれません。そんな時にどの様に対応したら良いのか、今後の課題となりそうです。

 

最後に

一括りにバイリンガルと言っても、何をもってバイリンガルと言うのかが難しいですね。日本語は特に、ひらがな、カタカナ、漢字とあって、全てを読めて書けて話せる事を目指すのか、それとも話せたら良しとするのか。

 

読み書きは、大人になった時に自分でやりたいと思ったら、身につけられるのかなと思います。なので、とにかく話せる様になって欲しい。これから子供達がどんな風にバイリンガル育児を受け入れていってくれるのかは今のところ未知の世界ですが、私は一貫として『1人1言語の原則』を守って、語りかけていきたいと思っています。

 

バイリンガル育児にも、やっぱり親の

 

諦めないで、忍耐を持って行う

固い意志で一貫して行う

 

事が大切なのだと思います。

 

私のバイリンガル育児もまだまだ発展途上ですが、これからバイリンガル育児をする新米ママ、海外在住でバイリンガル育児に悩んでいるママに少しでもお役に立てれば嬉しいです♪

 

今日もストレスレスな一日になります様に☆

 

⬇︎こんな記事も書いています。

yukimaus.hatenablog.com