殿姫殿5人家族

ドイツで殿姫殿5人家族

ドイツで子育て・親育て

ドイツの遠隔授業・ホームスクリーングという名の丸投げ学校政策

ドイツは今週からロックダウンが延長されました。

 

私の住んでいるNRW州では冬休みが終了し、今週から学校が再開される予定でしたが、予想通りの閉校です。

 

そして、Distanzunterricht(遠隔授業)という名のホームスクリーングの幕開けです。


遠隔授業という名の元の、親への丸投げ学校政策…

 

コロナ騒動が始まって約一年

ドイツ コロナ禍学校政策

昨年の春に第一ロックダウン導入。

学校も幼稚園も緊急登校を除いては完全閉校・閉園。


その後、コロナは一旦収まったかには見えたものの、冬になると拡大することは誰にも予想は出来ていたはず。


それなのに、オンライン(遠隔)授業への対策は全く取られずに約一年が過ぎました。


12月ミニロックダウン中も通学第一。

学校閉鎖はせず。


「対面授業は何よりも大事で、遠隔授業にはしない」という方針のもと、感染者数が拡大しているにもかかわらず、対面授業が最優先され、冬休み前の最終週まで対面授業が継続されました。


その間に、何故か冬休み開始の2日前倒しを決定。

2日前倒しにする事でクリスマスまで1週間の自主隔離が可能となり、クリスマスに帰省可能になるという理由にて。


この時点のコロナ対策は、全てがクリスマスに親族と会う為にが焦点になっていました。

無宗教なので、ここの焦点がよく分からかった…


学校で行われる対策は、相変わらず窓を開けての換気、クラス違いの子供達が交わらないようにする、(着席中以外は)マスク着用ということくらい。


ドイツの真冬に、この世におよんで電気代節約なのか暖房も最大限にはせず、換気のために20分に一回の窓解放。


どんなに性能の良い空気清浄器でも、窓の解放には敵わないのだそうです。

なので、導入する予定で予算も立てていたはずなのに、実際は空気清浄器は導入しないでコロナ収束を待っているのだと思います。


そして、子供には『Zwiebelprinzip=玉ねぎ法』と呼ばれる重ね着推奨。


さらに、一般市民には公共交通機関の利用を控えるようにと訴える中、中・高校生はギューギューなバスや電車で通学。公共交通機関は一般乗客激減で経営に苦しんでいるはずなのに、学生の為への増便はほぼなし。


そんな怒りを覚えてしまうような政策を採ってきた政府。


もしかしたらの遠隔授業に向けての対策は、教育相が用意した学校メッセンジャーと言う名のオンライン授業ツールの登録のみ。


そして遂に、感染者数拡大に歯止めがきかなくなり、冬休み開始前週金曜日の14時頃に「7年生までは来週月曜日から通学義務免除」「親に通学させるか決定を委ねる。」という報道。


先生もみんな学校を去った後の報道。

その後の教育相からの決定通知。


コロナ開始以来いつもの如くの急な決定に、振り回されるのは、いつも校長先生と先生方。本当に頭が上がりません。


蓋を開ければ、おそらく90%の小学生が通学したというなんともお粗末な政策でした。

 

遠隔授業って何?

ドイツコロナ禍学校政策

12月最終週の通学率を見て、これではいかん!と思ったのか、変異種の発生もあってか、散々対面授業の重要性を訴えてきていたのにもかかわらず、1月に入って急展開。

 

1月中は対面授業は行われず、遠隔授業へ切り替わる事が決定しました。


感染者数の拡大が低下していない現状、学校閉鎖の決定は理解できる。


だけど…


遠隔授業への対策は何もなく、「遠隔授業を開始します。遠隔授業期間中は通学授業と同じ様に評価の対象となります」とのお達し。


家にパソコンがあるのか?

WiFi環境はどうなのか?


たしかに学校はアンケートを取っていました。

だけど、全員がパソコンを持ちインターネット利用可能な環境にはないという事はメディアでもよく報道されている。


「遠隔授業」とは、プリントを配り、先生の説明を一部画像で流すのみ。

あ、だから「オンライン授業」とはあえて呼ばず、「遠隔授業」と読んでいるのか?


それなら尚更、遠隔授業が対面授業の代替なんて可能なのでしょうか?

評価対象にするだなんて、可能なのでしょうか?


パソコン環境のみではなく家庭環境も大きく関わってくる遠隔授業で、教育格差が広がっていく事は目に見えている。


担任の先生(とても良い先生で私も息子も大好きなのですが)も、パソコンを扱えるかの様に生徒に話しかけているけれど、小学校4年生の息子ですら、まだまともにパソコンは扱えない。

 

昨年のクリスマスにやっとパソコンをプレゼント⬇︎。

 


そんな環境なのに、3週間の遠隔授業は全て評価対象です、としてしまう政府の親への丸投げ学校政策に憤りを感じて仕方がありません。

 

そして、思うこと

このパンデミックをどうやって乗り越えていくのか、誰もが試行錯誤。

何が正解で不正解かも分からない。


だけれど、遠隔授業は親の腕に全てがかかってくる。

 

ホームオフィス勤務をしながら子供の学習をみるのはかなりの労力・負担で、ましてや、反抗期前の息子に、理解させ、課題をさせ、訂正をさせる。


先生に言われれば当たり前にできる息子でも、親に言われればめちゃくちゃ嫌ですぐに機嫌が悪くなるのです。


その上、未就学児も家にいるとなると、集中して勉強なんてできないよ、となってしまうのも納得で…


この1年間いや数年、現場の声は無視して教員増員や少人数制、デジタル化への政策は何も取らず、のらりくらりと現場丸投げの学校政策をやっている政府に憤りを感じながら、これから続く3週間の遠隔授業という名のホームスクリーングで、親子関係にヒビが入らないことを願ってやまない…


そんなふうに思いながら、ホームスクリーング第1日を終了したのでした。


ちなみに、幼稚園は春のロックダウン時の様に完全閉園にはならず、これまたわけのわからない保育時間10時間短縮での開園続行。働く親の負担も考慮してなのでしょうが、それなら開園するのに何故10時間短縮なのか?

 

「可能な限り自宅保育を!」などと訴えたものの、こちらも蓋を開ければ85~90%が通園させているという、意味のない政策になっています。親に決定を委ねる政策は、12月最終週の小学校の通学率を見れば結果は見えたはずなのに… 


3週間のロックダウンで、白髪が増えないことを願うばかりです(笑)


今日も読んで下さりありがとうございます。

皆様もお身体にはどうぞご自愛下さい☆